UAEデザートチャレンジは、FIM・FIAのシリーズ戦最後のレースでシリーズチャンピオンを決める要のレースであると共に1ヶ月半後に控えたダカールラリーの前哨戦としてもワークスやトップ選手達が最終調整する重要なレースでもあります。さらにこのラリーは砂丘を走るステージが多いことで砂丘を思う存分満喫できるのもこのレースならではの特徴でしょう。日本で紹介されるようになって今年で8年目を迎えます。

 このラリーの歴史は、中東ラリー選手権のラリー・チャンピオン、モハメッド・ビン・スライェム氏が1991年、地元アラビアの砂丘を舞台に国際的なクロスカントリーラリーを開催しようと始めたもので、レースそのものは今年で15年目を迎え、本格的なラリーレイドとして世界トップクラスの選手が集まる大会となりました。
レース開催期間が、6日間に拡大

 ダカールラリーの前哨戦ということもあり各メーカーが最終テストを兼ねたこのラリーは、ダカールラリーとほぼ同じ様な顔ぶれが揃います。そのため他のラリーの参加台数よりも比較的多く、規模も毎年大きくなってきました。昨年は日本から四輪部門に三菱の増岡選手やペテランセル、シュレッサー、バイクではKTMからデプレ、コマ、コックスなど多くのトップクラスの選手が参加しました。また、日本からは毎年のように選手が参加し、多い年で19名の選手が参加したこともあるほど日本ともなじみの深いレースと言えるでしょう。

 UAEDCは、プロだけでなくプライベーター達の人気も高く参加者の巾も広いのがUAEDCの特徴でもあります。というのも1日の走行距離や開催日数が短いためダカールラリーなどの長距離レースにいきなり出場するより比較的完走しやすいからです。さらにガソリン給油区間が短いため他のラリーほど大きな燃料タンクが必要ありません。そのためマシンの改造費も安くつのでエントリーにかかる費用が非常にリーズナブルと言えます。

 今年は、参加台数も多く、レース規模も大きくなってきたためレース期間を従来よりも長くし6日間に変更となりました。(詳しくは別紙のレース概要参照)

 また、UAEは、免税の国なので世界中のブランド商品が安く購入できるうえ、世界有数のリゾート地としても有名なため旅行者が多いのもこの国の特徴です。特に他のイスラム諸国とは違い宗教色が薄く、治安が極めていいことで海外からの渡航者には安全と言えるでしょう。また、レース中のセキュリティ体制も今まで通り砂漠を知り尽くしたUAEの陸・空軍の全面協力を得て強力なバックアップで選手をサポートしてくれるので思う存分砂丘の走りを楽しむことができます。


 

Photo・Text : Adventure35
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